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コラム 07月15日更新

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未病を治す

第42回 自分の健康は自分で守る

 “暑い寒いも彼岸まで”とは実に的を得た慣用句です。いうまでもないでしょうが秋と春の彼岸を指していることは明白です。
 春の彼岸がやって来る頃は、あの寒い天候から解き放たれ、梅・桜・桃の花も笑い出します。この時季ともなりますと、冬着から少しずつ春の装いに代わります。冬の間は冷えないようにと心掛けて厚着をし、手袋やマフラーを用いていましたが、それともお別れです。
 四月から五月末頃に、多く見られるのが、ねちがい・肩や膝関節の痛みといった症状です。また腰痛も例外ではあり ません。
 寒い間はあまり外出もせず、家にこもりがちでした。暖かくなるにつれて、体を動かすことが増えてきます。家の周りの散歩ばかりではなく、ハイキング、旅行に出かける機会が。しばらくの間、あまり使わなかった筋肉。運動器である筋肉、靱帯、骨格それぞれの運動量が増えたことでトラブルを起します。先に述べたように、頸肩腕部の疼痛、膝関節痛、最も多いのが腰関節部の痛み。腰関節の疾患が原因で引き起こされるところの坐骨神経痛。坐骨神経痛については別稿で記すことにしたいと思います。
 先ず、頸肩腕部のツボ療法について述べましょう。前にも記しましたが、ツボ療法の特徴は症状のあるところ、つまり局所だけでなく、その部位から遠く離れた所、それとの中間のツボを組み合せて治療をします。陽陵泉(ヨウリョウセン)は膝の外側、ズボンの外側の縫い目に当り、グリグリした骨に触れます。解剖用語でいえば腓骨頭(ヒコツトウ)といいます。そのやゝ前方に総腓骨神経(ソウヒコツシンケイ)が通っています。このツボは足の三里と共に大変有要です。全身の筋肉を弛(ゆる)める作用を持っています。全身どこの痛みでも痛んでいるところは筋肉が縮んでいます。いうまでもなく、筋の緊張によって、血管も締付けられます。動脈は栄養や酸素、ホルモンを運ぶ道です。静脈は反対に老廃物である二酸化炭素(炭酸ガス)などを心臓、肝臓、腎臓などに運び、結果的には体外に排泄することになります。  筋肉や、血管を弛める陽陵泉を指で刺激しましょう。親指を使って一、二、三とやゝ強い圧を加え、三、二、一というように緩めます。約三分程。肩井というツボは反対側の肩に軽く、手を当て、中指先が触れたところ、同じ要領で指圧をするとよいでしょう。蒸しタオルも有効です。



著者プロフィール:横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
1939年 茨城県常陸大宮市に生れる。
1964年 東京高等鍼灸学校卒業、
在学中から大塚敬節氏に師事し漢方を学び、後小川晴通氏に師事し鍼灸を学ぶ。
1971年 中国医学研究協会設立に参画。
1973年 中華医学会の招聘で訪中、
鍼麻酔、耳鍼療法学など我国に最初に紹介した1人。
現在、日本東洋医学会会員、日中医療普及協会会長、
新宿鍼灸師会会長、日本ホリスティック医学協会常任理事、一本堂鍼灸療院院長などの傍ら国内外の後進の指導に当たる。
■著訳書
『カラー版鍼灸解剖図』『最新中医針灸穴位掛図』『針灸経穴辞典』『針灸寄穴辞典』『アレルギーはツボで治る』『耳針療法掛図』
ほか多数。


(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

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