成田の将来と日本の未来を見据えて撃つ!そんなあなたにホットな話題をお送りする最先端オピニオンWEBサイト
Narita City Journal 成田 シティージャーナル

成田の話題とコラム

Narita City Journal 成田 シティージャーナル
・トップページ ・掲示板 ・お問合せ ・成田 シティージャーナルの紙面をダウンロード
コラム 08月15日更新

ご案内

未病を治す

第39回 自分の健康は自分で守る

 中国の古典から、我国に伝えられた語句が慣用語に使われているものは、枚挙に遑(いとま)がありません。例えば「失敗は成功のもと」とか「禍(わざわい)を転じて福となす」という言葉は多くの人々によく知られるところです。
“月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり…。三里に灸するより、松島の月まず心にかかりて、住める方は人に譲り…”。また、“四十(よそじ)以後の人、身に灸を加へて、三里をやかざれは、上氣のことあり。必ず灸すべし”。
  この二つの“ ”でくくった文章は、それぞれ、松尾芭蕉の紀行文『奥の細道』の序文の一部と兼好法師の筆による徒然草の第百四十八段の件(くだり)です。
  芭蕉は江戸、隅田川の辺りに居を構え、奥明方面への旅を志し、見知らぬ地に望みと不安をないまぜにした氣持を記しています。兼好法師は、四十歳を越えたら健康を保つためには、灸をすえてと、養生の心得をうたっています。
  三里というツボは手と足に在ります。特に“足の三里”はツボとして最高。というのは、どんな病氣や症状に対しても、優れた効果を発揮するからです。
  上に挙げた、古典の文豪も“三里”について、その著作の中に登場するのも偶然と言うより、必然と言うべきかと思われます。
  三里について、もう少し詳しく説明しましょう。足の三里はひざの下の外側。ズボンの縫い目に当たるところ、そこに丸い骨頭が触れます。その前で足首を動かしますと筋肉が浮き沈みする、ここが足の三里です。もちろん、左右の足に在ります。
  ツボの刺激の仕方には、指圧・灸・鍼などがあります。読者の皆さんは指圧か灸法が利用できます。
  最近は灸をすえても、やけどをしない“もぐさ”を薬局で求めることができます。この灸法は間接灸といいます。
ほかに灸と皮膚との間に紙やスライスした生姜、大根、ニンニク、またびわの葉を置く方法もあります。夏は三つ、冬には五つほど一ヶ所のツボに施灸すればよいでしょう。
  因(ちな)みに、足の三里は先に記しました通り、胃・腸の急・慢性炎、胃腸の潰瘍などの消火器系疾患、運動器、循環器、皮膚、泌尿・生殖器・精神・神経系と多岐にわたる治療に用いられます。
  冒頭にあげた古典の文章は“予防・養生に心掛よ”と受け取れましょう。



著者プロフィール:横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
1939年 茨城県常陸大宮市に生れる。
1964年 東京高等鍼灸学校卒業、
在学中から大塚敬節氏に師事し漢方を学び、後小川晴通氏に師事し鍼灸を学ぶ。
1971年 中国医学研究協会設立に参画。
1973年 中華医学会の招聘で訪中、
鍼麻酔、耳鍼療法学など我国に最初に紹介した1人。
現在、日本東洋医学会会員、日中医療普及協会会長、
新宿鍼灸師会会長、日本ホリスティック医学協会常任理事、一本堂鍼灸療院院長などの傍ら国内外の後進の指導に当たる。
■著訳書
『カラー版鍼灸解剖図』『最新中医針灸穴位掛図』『針灸経穴辞典』『針灸寄穴辞典』『アレルギーはツボで治る』『耳針療法掛図』
ほか多数。


(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

この記事のご意見はこちら
サウンドハウスファニチャーハウスネットハウス成田の命泉 大和の湯