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コラム 09月15日更新

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未病を治す

第31回 自分の健康は自分で守る

 私たちの周りには、いろいろな草木が生えています。その中には食べられるものもあるし、毒草もあります。
  私たちの先祖は生活の中で、これらの草木の芽や茎を食べたり、乾燥させて保存し、薬用として使ったものが沢山あります。
  丁度この季節、採取に適するものに、ドクダミがあります。このドクダミは、道端や家の生け垣の辺りに生えています。大変生命力があり、これを草むしってもすぐに芽をだすことは、この草にかかわった人は実感されていましょう。
  この草は決して好い臭いとは言えません。漢名では魚腥草と命名されています。その意味するところは生魚の臭みがある草だと譬えています。
  この草は、草葉から根まで全体を採り、よく水洗いして、太陽の光に当てて乾燥させ、後に陰乾し、湿氣をさけて保存します。梅雨時は湿氣に十分氣を付けることが肝要です。生葉のときは臭いのですが、乾燥すると意外と好い香りになるのは不思議なことです。
  センブリやゲンノウショウコと共に、医薬関係者に限らず多くの人々にその名が知られています。
  ドダタミの薬効には解毒、背嚢作用、湿疹や蕁麻疹などの皮膚病、中耳炎、利尿などの薬効があります。
  薬効のある草木には、染料としても使われることも多いようです。例えば、このドクダミの葉や茎を使い、アルミニウムやスズ媒染でうすい黄色、銅媒染で薄い茶色に染めることができます。鉄媒染ですと薄緑色に染まります。
  近年の健康志向では、薬効のある草木を茶葉に加えたり、更に幾種類かの草木を足して飲用することが流行しています。こうした使い方は漢方医学理論とは別で、民間薬療法といわれています。
  度々記しているように、漢方医学には、陰陽・五行論に従って、薬剤の処方や治療法が決定します。体質、病状、病期の過程などを勘案して処方・治療法を決めることは、いわゆる個人個人を診てのことですから、能率的ではありません。が医療としては大変人間的な対応といえましょう。これも平和だからこそ出来ることであって、戦時となれば、大衆生産、大衆消費の医療であり、個人を一人一人対応はできません。漢方医療や民間治療を大切にされる、この時代が長く続くことを願わずにはいられません。



著者プロフィール:横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
1939年 茨城県常陸大宮市に生れる。
1964年 東京高等鍼灸学校卒業、
在学中から大塚敬節氏に師事し漢方を学び、後小川晴通氏に師事し鍼灸を学ぶ。
1971年 中国医学研究協会設立に参画。
1973年 中華医学会の招聘で訪中、
鍼麻酔、耳鍼療法学など我国に最初に紹介した1人。
現在、日本東洋医学会会員、日中医療普及協会会長、
新宿鍼灸師会会長、日本ホリスティック医学協会常任理事、一本堂鍼灸療院院長などの傍ら国内外の後進の指導に当たる。
■著訳書
『カラー版鍼灸解剖図』『最新中医針灸穴位掛図』『針灸経穴辞典』『針灸寄穴辞典』『アレルギーはツボで治る』『耳針療法掛図』
ほか多数。


(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

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