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コラム 08月15日更新

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くらしを考える

第3回 限りある資源「水」

 蛇口をひねればいつでも水が豊富に使える私たちは、水を空気と同じような感覚で捉えがちです。しかしこれからの地球上の大きな問題の1つは水資源でしょう。国連の報告によれば、世界の水の利用量は1900年から現在までに人口増加の2倍以上にあたる約6倍のペースで増加しており、加えて水質汚染、地球温暖化などの原因で2050年には全世界で70億人が深刻な水不足に陥る恐れがあります。「水不足」というと飲料水を先ず考えますが、実はその数十倍の生活用水、さらにその10倍以上の水が食糧生産に必要です。つまり世界の水不足とは食糧を作る水が不足すること、すなわち食糧危機なのです。日本の多量の食品輸入は食糧生産に必要な水資源を海外に依存することであり、世界の水危機は日本の食糧危機に直結します。

輸入食糧生産に必要な水は間接水(バーチャルウォーター)と呼ばれ、その総量は日本で1年間に使われる農業用水量に匹敵します。間接水の主な輸入先であるアメリカ・カナダ・オーストラリアでは今、深刻な水危機が起きています。アメリカでは農業生産拡大の為の過剰揚水で農場が干上がり、将来を悲観した農家が次々と農業をやめていく姿が先日のテレビに映し出されました。中国でも農業用水の取りすぎで黄河の断流がしばしば発生するなど水不足は年々深刻化し、あと20年で水不足が食料不足となると言われています。日本の間接水の輸入量は年間1人当たり500m3、飲料水の約500倍です。これを減らすには日本の食糧自給率アップ以外ありません。しかしながら、自らの土地で作ったものを自らの土地で消費する地産地消の生活が抜本的な水不足の解決になるとしても、今更大昔のような自給自足的な生活が出来るわけはなく、せめて私たちの日常生活の中で節水できるもの、既に一部の都市で実行されている水の循環利用、雨水の利用などを全国的な規模で展開すべきではないでしょうか。


(消費生活コンサルタント 桐原照子)

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