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コラム 08月15日更新

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株式"透視"

米国株式と外人買いがカギ!!戻り売りか!?

 日経平均1万1,500円台を回復の戻り相場だが、これは米国NYダウ平均の上昇を映した動きである。とくに109円への円安による輸出ハイテク株の見通しと、海外での再びの原油高と商品市況高に刺激された鉄鋼、石油などの素材株の出直りが、タイミング的に合致したことが大きい。その点この戻りが一段高となるためには、やはり米国株高の継続と、原油高に対する好都合な解釈が何時まで続くかにかかっている。ともかく昨年4月26日高値1万2,163円直後の5月17日安値1万505円から早くも1年以上を経過したが、その後は要するに戻り高値圏での「ボックス相場」が続いている。その前の1年間は反騰上昇相場であり一昨年4月28日最安値7,607円からは59.9%の上昇。これに対してボックスの上下率(本年3月9日戻り高値1万1,966円−昨年5月17日安値1万505円)は13.9%。勿論、この間個別には人気化した銘柄もあるが、やはり全体としての上下限定的なボックス相場とあっては、株式の価値観をベースとした、株式相場の本来的一面である“投資”の感覚を求めるのは無理であり、もっぱら目先的な動きを追いかける“短期売買”にならざるを得ない。特に個人投資家の株式代金に占めるネット取引シェアが2004年度(2004年4月〜05年3月)には前年度比12%ポイント上昇の85%にも達したとあって、株式市場は“投資の場”より益々“売買の場”となってきていることがわかる。これがまた株式相場の“値幅”を小さくしている原因ともなっている。

 今後の材料を見てみると、企業業績は、前3月期の経常利益25%増に比べて、06年3月期予想は僅かに1〜2%増と大きく鈍化する。これを個別選別でどこまでカバー出来るか。あるいは日銀の当座預金残高の目標割れ容認にみる、金融の量的緩和政策の“潮目変わり”の市場影響度などの不透明要因も出てきた。

 さらには信用買残の未整理による上値重荷感もある。ともかくこうした気懸りをはねのけて、今後の戻りの如何を決めるのは、ここへ来ての反転高への支えとなっている米国株式の今後の展開と、ここ暫く少しお休み模様のあった外人投資がこのあとどうなるかにかかっている。その外人投資が買い越し基調となるためには、米国株高と円高という二つの要因が重なることが条件である。こうした条件を考えると外人買いが大きく復調するのはやや期待薄であり、つれて株価戻りへのインパクトは弱いとなりそうだ。なお03年4月安値以降の反騰相場をリードした日本株への外人買い越し分の累計は21兆1,300億円に達しているが、これの日経平均換算の平均買いコストは1万1,512円。つまりこの辺に近づけば外人筋としても戻り売りムードに傾く可能性もありそうだ。(6/27記)


日経平均(週足)
日経平均(週足)

(文・鈴木晃一)
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