ブッシュ大統領が再選された。ケリー当選ならばその政策方向からみて株安覚悟とみられていただけに、ブッシュ再選で市場には安堵感が生じ、さらに接戦ながら前回のフロリダのように混乱とならなかったのも市場の不透明感の払拭につながった。これを受けて開票直後のNYダウは101ドル高、ナスダック指数も19ポイント高となったが、上昇率としてはともに1%前後に留まり、市場の反応としては直感的に“短期安心高―中長期疑問”という形での受け取め方が多いようである。ブッシュ―小泉の親密関係からみて、日米関係あるいはそれに頼ることの多い日本の経済運営には変化なしだろう。しかしそれでもブッシュ2期目となる来年以降の米国の景気と株価が気になるところだ。9.11ショックとアフガン侵攻、そしてイラク戦争のためもあり、貿易と財政の双子の赤字が記録的に膨張したのが第1期とあって、ブッシュの第2期目の最大課題はこの後始末となる。これが減税効果の一巡と相まって米国景気にマイナスに働くのは避けられない。加えて原油市況の高水準、何段階かの利上げによる金融引締め政策が重なるとなれば、今後の米国景気は“良くて減速、悪ければ失速”という形に追い込まれる公算大である。
また良く言われるのがポスト・エレクション・イヤー(選挙年の次の年)の株安である。4年目ごとの大統領選を軸としてここ170年間の株価のエレクション・サイクル(選挙ごとの動き)は、選挙年29勝-14敗だが、ポスト年(選挙年の次の年)は19勝-24敗と、株安の方の確率が高くなっている。さらに再選された大統領2期目のポスト年をみると、株高の実績は少ない。こうなると良くも悪くも米国追随型となりやすい日本の株式市場は、恐らく上値が重くなると思われる米国株価の影響を受ける上に、米国景気の後退によるドル安・円高方向も強まるとあって、そんなに楽観的な見方は立てにくい。
さて当面の株式相場。強気復活の手掛かりとなる上値突破のメドとしては、(1)中期75日線とデッドクロス後頭打ちとなった長期200日線レベルの1万1,200円台。(2)直前10月戻りの高値の1万1,385円。(3)4月高値から切り下がってきた上値抵抗線の直近1万1,400円台。これらを一気に優良株リードの大商いでブレイクアップできれば、再度の高値挑戦のチャンスが訪れるかもしれない。ここが為替次第となる。
下値での最後の抵抗線は4月戻りの高値後の最安値である5月の1万0,505円。先の10月低落で、直前の9月、8月の安値を下回ってしまったため、三角もみ合いの下値切り上げ線は破られてしまった。そこでの最後の砦が1万0,505円であり、これをもブレークダウンされた場合には、もはやどのような強気論も通用しなくなるだろう。
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